新星・達孝太、デビュー7連勝への軌跡

達孝太 - Wikipedia

― 若き右腕・達孝太の快進撃と成長の物語 ―

2025年7月14日、東京ドーム。
日本ハムファイターズの若き右腕・達孝太(たつ こうた)投手が、また一つ大きな記録を打ち立てました。

この日、西武ライオンズとの一戦で、達投手は9回1失点・自己最多122球の完投勝利。これでプロ初登板から無傷の7連勝という偉業を成し遂げました。しかも全て先発登板での7連勝というのは、プロ野球史上初の快挙です。

■ 静かに、しかし確実に積み上げた7勝

達投手がプロのマウンドに初めて立ったのは2024年9月末のこと。以降、先発ローテーションの一角を任され、着実に勝ち星を積み重ねてきました。

特筆すべきは、勝ち星だけではなく安定感と修正力。ストレートとカットボールを中心に、打者を打たせて取る投球を軸としながらも、苦しい場面ではギアを上げ、ピンチを乗り切る勝負強さも持っています。

この日の試合でも、7回にネビン選手にソロホームランを打たれたものの、表情を崩すことなく淡々と投球を続ける姿が印象的でした。

■ 若干21歳の精神力の強さ

プロ2年目、まだ21歳とは思えない達投手の精神力の強さは、チーム内外からも高く評価されています。
この日も、「ブーイングも含めて楽しかった」と語り、アウェーの雰囲気を力に変えるような発言が話題となりました。

どんな状況でも冷静さを失わず、自分のやるべきことをきちんとやる。その姿勢が、若手ながら首脳陣からの信頼を得ている理由の一つです。

■ 歴史に名を刻む記録

今回の7連勝は、1986年〜87年の松浦宏明投手以来、球団として38年ぶりの記録。
ただし、松浦投手の時はリリーフ登板が含まれており、今回の達投手のように全試合が先発での7連勝というのは史上初。
つまり、「プロ初登板から全試合先発で無傷の7勝」という記録は、NPBの歴史上唯一無二の快挙となります。

また、この勝利は日本ハムがリーグトップの貯金18、50勝到達というチームの勢いを支える大きな1勝にもなりました。

■ これからが本当の勝負

7連勝という華々しい成績を手にした達投手ですが、本人は冷静です。
「これから相手チームも研究してくるし、自分ももっとレベルアップしないと」と語り、慢心のかけらも見せません。

侍ジャパン・井端監督もこの試合を視察し、「将来の代表入り候補」として注目を集める達投手。
この先、真価が問われる場面も増えていくことでしょう。

しかし、これまで見せてきた投球内容、精神的な落ち着き、そして何よりも勝負どころで結果を出す力を見れば、達投手がさらに大きな舞台で活躍する日もそう遠くはないと感じさせます。

■ おわりに

プロの世界で結果を出すのは簡単なことではありません。
特に先発投手というポジションは、毎試合ごとに重圧がのしかかります。
それでも、達孝太投手は淡々と、確実に結果を積み重ねてきました。

今回の7連勝は「記録」ではありますが、同時に「信頼」の証でもあります。
ファンの声援、仲間の支え、そして自分自身への挑戦――。
そのすべてを背負って、これからもマウンドに立ち続ける達投手に、これからも熱い視線を送り続けたいと思います。

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